お寺からのメッセージ

2023

11霜月

November

「地獄は何れの処にか在る 孰れか自心の中に観ん」

仕事や雑用、悩みが多くなってくるとイライラして「なんで自分だけこんなに苦しいのか」と思ってしまい、ついつい周囲の人にあたってしまった経験ありませんか。

私は高野山での修行時代に、修業がつらくてイライラしてしまったり、心に余裕の持てない日々がありました。そんな中、ある先輩僧侶が「お大師さま、楽させてくれないなぁ!もうひと頑張りするかぁ!」と喜んで受け入れ、笑っているのを目にしました。その姿にハッとさせられて自分も見習ってみると、たとえ現状が変わらずとも、心が軽くなったように感じたのを憶えています。

お大師さまのお言葉に「地獄は何れの処にか在る 孰れか自心の中に観ん」(十住心論)というものがあります。これは「地獄は自分の心が創り出すもの」という内容です。

地獄は自分の心が創り出すものなら、反対に極楽も心が作り出せるという事です。これからもあの先輩のように、様々な困難を神仏からの贈り物として、笑って受け入れるようにありたいです。

心はいつも極楽でありますように。

 

長野 勝徳院 川口三國