2026 年
3月 弥生
March
けふ彼岸菩提の種を蒔日かな(芭蕉)
春のお彼岸が近づいてまいりました。多くのご家庭では仏さまを大切に祀り、ご先祖様の供養をなさるでしょう。長い歴史の中で先祖祀りの行事として定着していますが、亡き人を祀る我々もまた共に御仏に導かれ修養実践する大切な期間である、との意義については案外忘れられています。
ご先祖様に色々なお供えをしますが、これには六種類のお供え(六種供養)があり、それがそのまま六波羅蜜の修行になると考えられています。
六波羅蜜とは梵語のパーラミターのことで、漢訳すると彼岸となり、悩み煩いの多い此の岸から穏やかで住みよい彼の岸に渡ることを意味します。彼の岸に到るために、六つの修行をいたしましょう、ということがお彼
岸の意義となります。
- 布施 水やお茶を供える
―施しの心、恵む心。
- 持戒 塗香(体に塗るお香)
―規律を守る。
- 忍辱 お花を供える
―心和やかに忍ぶ心を持つ。
- 精進 お香を供える
―励みの心を持つ。
- 禅定 飲食を供える
―静まり動ぜぬ心を持つ。
- 智慧 灯明を供える
―正しい知恵を身に付ける
お供えするものにはそれぞれ意味があります。お彼岸の一週間、ご先祖様への供養、お供えの際、改めてその意味に思いを巡らせてみてはいかがでしょう。
埼玉 惣持寺 廣瀬光慈