2020 年
1月 睦月
January
「眼明らかなれば途に触れて皆宝なり」
今年は元号も変わり、様々な変化があった年でした。過ぎ去った年月を思い出すと、その時の気持ちが、ありありと感じられるでしょう。特に苦しみや、悲しみ等は忘れがたいものです。そのような思いにとらわれると、なかなか次の一歩に踏み出すことができません。
しかしながら私たちは新年という節目を迎えることで、辛さや、苦しさをリセットすることができるのではないでしょうか。一度見つめなおすことによって、物事が180度変わってとらえられることもあるのです。
お大師様の言葉に「心暗きときはすなわち遇うところことごとく禍なり、眼明らかなれば途に触れて皆宝なり(性霊集巻第八 招提寺噠嚫文)」とあります。
私たちは、その時に置かれている状況によって物事を善・悪と判断し様々な悩みを起こしますが、すべては自身を成長させる糧となるのだと教えてくださってます。
どうぞ、新しい年は、仏様の眼を持って生き生きとした一年をお過ごしください。
合掌
神奈川 般若院 星野芳秀