お寺からのメッセージ

2020

10神無月

October

「仏法遥かにあらず、心中にして即ち近し」

何か物事がうまくいかないことがあると、自分の外に原因を探し、怒りの矛先を他人やほかの物事にぶつけてしまいがちです。昨今のコロナ禍で、自粛要請に応じない人や商店等へ過剰な取り締まりや攻撃をしてしまう「自粛警察」と呼ばれる人々が話題になりました。

弘法大師の『般若心経秘鍵』という書物の中に、「佛法遥かにあらず、心中にしてすなわち近し、真如外にあらず、身を棄てていづくんか求めん」というお言葉があります。

これは、仏様の教えは遠くではなく心の近くにあり、悟りは余所にあるのではなく、自分の心に尋ねるべきであるという意味です。

自分以外の何かが原因に見えても、幸せや苦しみは全て自分自身の中にあります。他人や他の物事に当たってしまっては悪い心を育ててしまいます。

上手くいかないときや苦しい時にこそ、少し深呼吸をして、自分自身を見つめなおす事が大切なのではないでしょうか。仏様の教えというのは自分自身の中にあります。 合掌

 

神奈川 光明寺副住職 田中裕之